敷地は夏には川遊びで賑わい、冬は雪が深くなる場所です。
訪れた人たちが再度訪れたいと思えるような場所を創ることを目指し、季節の良い時は、周囲の環境と一体に感じられる空間でありながら、冬は建物に守られた快適な場所にすることを考えました。
 建物の配置や窓の位置、屋根の形状は、日射、風、積雪、そして眺望を考慮して選定しました。

 伝統的な「田の字型」の間取りに縁側、地元の山から調達した特徴的な枝付きヒノキの大黒柱をはじめ、すべて無垢材を使用しています。

大黒柱と大梁の接合部は、機械での加工が難しいため、古くから京北地方で受け継がれてきた仕口を、大工が手刻みで加工し、金物で補強しています。
このプロジェクトは地元の職人たちとの協力のもと、多くを学ぶ経験となりました。