株式会社住建設計

菊の花幼稚園(小規模保育)

建築主
学校法人 菊の花学園
用途
保育所(小規模保育)
所在地
京都市左京区
構造・階数
木造・地上2階
敷地面積
477.17㎡
建築面積
198.73㎡
延べ面積
287.17㎡

京都市左京区、既存幼稚園に隣接する場所に地域の子どもや大人が集まり交流できる田んぼと森のある保育施設を計画しました。
元々この敷地にあった田んぼを再生するため、江戸時代初期に地域の人たちが協力して引き込んだ農業用水を再利用しています。
毎年、子どもたちが協力して田植えをしています。

内部は、園児にとって落ち着く場所となるように、窓を低く、園庭やデッキスペースとつなげる配置にしました。特に広場の見え方と西側のマンションからの視線を切ることを意識しています。西側の線路からの音を和らげるため開口部を減らしています。
冬に素足でも気持ちのよい場所にするため、1階床の断熱性能を高め、床暖房を敷設しています。

開口部は、採光と風の流れをシミュレーションして配置を決めました。園児の手が触れる窓や建具は木製にしています。それ以外の建具は断熱性、耐久性を重視してアルミサッシを選択しています。

施設の中で遊ぶだけではなく、子どもたちが自然の中で走り回れる園庭を計画しました。園庭の植栽により、周囲の住居から視線を遮り、既存の幼稚園を樹木越しに認識でき、幼稚園背後の氷室山とつながったように感じられる配置を意識しました。
外観は軒を低く抑え、周囲の住宅や道路に圧迫感を与えないように配慮しました。一棟の建物の屋根を分節することで、複数の建物が集まった集落のようなたたずまいをイメージして各部屋を配置しています。