本建物は、１階部分を幼稚園、２階部分を寺院とした木造２階建ての複合用途建築物。耐震性能の不足により建替えを行いました。

計画においては、プランの工夫や行政との調整を密に行うことで、既存樹木を残し、園児たちが自由に遊びまわる園庭を最大限に広く確保しました。

長い年月を経て成長した園庭の樹木を最大限に生かし、森の中にある幼稚園をイメージさせるため、保育室と園庭との一体感を高める計画としました。経年変化を楽しむことができ、変化し続ける素材として、主構造には木造を提案しました。イ準耐火建築物では被覆する木部を積極的にあらわすことで園児たちが木に触れることのできるデザインとしました。

幼稚園は、可動間仕切りにより多様な空間をつくりだせるようにしました。寺院の本堂は、最大スパン約11mの象徴的な空間を実現しました。大断面構造材を利用することで、流通材では実現が難しい大空間を実現しました。